前略
 先般日曜日のテレビを見て、初めてこの事件を知りました。
愛する子供をあのような形で失った、親御さんのお気持ちを
想うとその怒りと悲しみは、いかばかりかとお慰めする言葉も
ありません。
 しかし、この事件をこのままで終らすようなことは絶対に
してはいけません。
少年を少年法で保護するのであれば、このような子供に育てた
親の責任はどうなるのでしょう。
 どのようなことをしても亡くなった子供さんが帰ってくる
ことはないにしても、このような人間性すら持たないことを
犯した子供の親には別の意味での苦しみを課すべきだと思います。

 通常、法律で刑罰の手段を設けているのは、不法なことを
した本人に個人が復讐をするのを禁じ、国家が個人に代って
懲罰を与えるというのが本来の趣旨のはずですが、
昨今、裁判官も弁護士も何を勘違いしているのか、人権、人権と
一つ言葉を振りかざし、法を犯した人間のみの人権を擁護して
いるとしか思わざるを得ない有様です。
 われわれ善良な市民が復讐することは不可能であり、また
許されることでもありません。
 しからばせめて意に沿わないにしても、あなたのご子息を
死にいたらしめた少年の親にその償いを求めるしか他に手段は
ありません。
 現在の法制、あるいはマスコミ等の対応を含めた社会的対応
では、犯罪を犯した少年たちが少年院で矯正処置を受けたと
しても、真の矯正はまったく期待できません。
むしろ彼等は出所しても「やり得」という意識しかもたない
のではないでしょうか。

 彼等が社会に戻ってきたとき、自分の犯した行為が、親兄弟に
大きな負担を強いられている事実を知れば、少しは反省も期待
できるのではないかと淡い希望をもつ次第です。
 このようなことを申し上げたとしても、あなたの怒り、悲しみ
が癒えることはないと承知はしているものの、今のお気持を
少しでも和らげるには、一つの方法ではないかと思い申し上げた
次第です。
 どうか、ご自愛の上、あなたの怒り、悲しみは、決して
あなただけのものではなく、多くの人々が共有しているのだと
お考え下さい。
今後二度とこのようなことが繰り返されないよう、わたしたちも
行動しなければいけないと考えております。
                        早々

                     池田より