東京在住のTといいます。
現在40歳の独身の女です。
今回の事件は、本日のテレビで知りました。報道されていた時も
判っていたと思うのですが、少年犯罪があまりにも最近多いので、
その中の一つという感じで見過ごしていたのだと思います。
私はたまたまPCをもっていたので、後で検索して観ようとおもったのです。
それだけ現状の少年犯罪の状況としては異常な状態にあるのだと思います。
人の命があまりにも簡単に失われてしまうことにたいして、みんなが麻痺
してきているところがあるのだと思います。
それはとてもとてもコワイことだと思います。
少年、子供の世界というのは、大人社会の影響を多分に受けているものだと
いうのはあると思います。もともとの社会の在り方や、価値観の問題等、
末端の少年法の改正ももちろんですが、根底から色々な部分で人間というもの
の在り方事体が問題とされるべきで、またそういう人というものの、尊厳や
命の大切さ等、人間的な価値観に根本的な教育内容事体が変らないといけない
のではないかな・・と思う昨今です。
少年法については、あまりにも加害者の人権のみが守られる傾向にあり、
最もむごい目にあっているはずの被害者、社会的な保護や援助が本当に
必要とされるはずの、最も辛い思いに一生さいなまれる肉親に対しての
救済や、保護や援助があまりにもなさすぎると思います。
警察の対応等を読んでいても、私個人的な感情としては、かなり怒り心頭
でしたが、怒っても悲しくやりきれなくなるだけですね。
日本はあまりにも柔軟性がない、規律に対しても法律に縛られているという
感じで、肝心の法律があることの「意味」を見失っているような気もします。
改正されたからと言って犯罪は減少するか??といったらそれは判らない
けれども、でも、少なくともこのような人道的にも、どう考えても
重罪であるべき犯罪に対して、少年であるというだけで、人の命を奪った
ものが、その後、この世界で生き延びていける・・・ということは、本当に
不公平なことであると思います。
これは私事ですが・・・
実は、私が子供の頃、9歳のころ、私は両親がその時にはいなかったので、
祖母の家に住んでいました。祖母とその母親である、ひおばあさんと、
祖父と、祖母の息子であり私の叔父にあたるOさんとで住んでいました。
しかしある時に、いわゆる通り魔殺人というのが、我が家に襲い掛かりました。
貧しくて、一生懸命に生きている老人の多い家族の中で、わずか19歳だった
Oさんが殺傷されました。
相手の少年も19歳でした。その時にも新聞に大きく掲載されました。
私は9歳だったのですが、その時の事は今でも覚えています。
あまりにも悲しい出来事でした。
19歳だったので、かろうじてやはり実名は公表されませんでした。
その時に殺されたのは、私の叔父ともう一人の友人、やはり19歳でして、
2人も殺されてしまったのに、相手の犯人は刑期を終えて、もうとっくに
社会に出てきていることでしょう。
この場合、あきらかに相手に殺意があったので、刑期は記憶によると
懲役17年というものでした。かなり重いですよね。少年としては。
事件当初の私らの家族は悲惨そのものでした。
みんな頭がおかしくなってしまったようでした。みんな心臓や気が変になり
入院してしまった事を覚えています。
特に息子を突然に失った祖母の錯乱状態は正視に絶えない凄絶さがありました。
まず腰が抜けて立つ事もできませんでした。そして周りが抑えていないと、
何をするか判らない状態でした。
私は熱を出し、少し寝込んだだけでしたが。
しかし私もそのせいでノイローゼになり、人が恐くなり、道を歩くのもコワイ、
夜がコワイ、風の音がコワイ・・・という恐怖症になってしまったのを覚えています。
今は長い年月の中で、なんとかそういうのも癒えていますが、あまりにも
あまりにも辛く長く悲しい出来事でした。
この心の傷が癒える年月・・・誰がどのように償ってくれるというのでしょう?
ないですよね!?
突然に、朝まで生きていた人が、夜には血だらけになり、物言わぬむくろと
なって無言の帰宅をするのです。そんな悲しい事がこの世界にはあるのかと
子供ながら、この世界に絶望した事を覚えています。
ましてや自分の最愛の子供をそのような目に合わされた人の気持ち・・・
に対して、社会はもっと責任をとるべきではないのかとおもいます。
あの時の祖母も祖父もひおばあちゃんも、今ではみんな亡くなっています。
このような少年犯罪が多発する昨今ですが・・・
時とともに忘れていくのはできると想うけれども、決して見逃してはならない
また、考えなくてはならない大きい課題を一つ一つの事件は提供しているのだ
と思います。
もっと社会の在り方や、価値観や教育について、少年法の在り方についても
真剣に考えて行くべきであると思います。
現状で、辛い状況である方に対して、私事で過去の出来事などを語り、
申し訳なかったですが・・・。でも、人間として自分達の在り方を見詰め直す
機会として、今後の事を考えていくべきであると思います。
亡くなった友樹さんのご冥福をお祈りします。
勝手な書き方で失礼いたしました。
東京都 T