私たちはTVという箱の中で繰り広げられる「自分の関係ないマスコミの情報」に踊ら
され、一喜一憂する毎日をただ漠然と過ごしており、その被害者の家族の無念や悔や
みを、ただ絵空事のように感じておりました。正直、荒んだ少年犯罪が相次ぎ、以前
の衝撃を受けることも無く、それら情報に慣れていく自分がここにいます。今回HPを
拝見させていただき、あらためて事件の背景や真実、そして矛盾を直に感じ取ること
ができ、無関心と感じていた自分を嘆いています。

事件という物件に対し、ビジネスライクに捉え、それを怠慢に対応する警察、我が子
を可愛がるばかりに、人間としての道理を忘れる加害者の親、そしてどこまでも自分
が一番可愛く、罪の意識が欠落する犯罪者の少年…。一番尊わなければならない人間
の命や、大事な子供を失った遺族の皆様に対し、何の配慮も慰みもなく、真実が明ら
かにされないまま時間だけが過ぎていく…、本当に心が苦しくなってしまいます。

なんと言葉にすればよいのかわかりません。しかし、「本当のことを公開する」とい
うご遺族の勇気にとても感銘し、これからまた増えるであろう少年犯罪の警笛を鳴ら
すきっかけになればと思っております。これからも頑張ってください。

私には子供がおりません。もし我が子が被害者であれ、加害者であれ同じような境遇
に陥ったらと考えると、恐ろしくてたまりません。子供を持つことに不安を覚えるこ
のごろですが、このようなことが二度と起こらぬよう、皆でこの問題を考えてきたい
と思います。

本当に、心からお悔やみ申し上げます。

東京都在住 鈴木浩之