初めてメールいたします。
事件そのものは、ニュース等により知ってはいましたが、
詳しく知識を持っていたわけではありません。

正直、この頃の少年犯罪のニュースを目にする度に、あまりに
頭に来るために、詳しく見ようと言う気にどうしてもなれないのです。

先日も「切れやすい若者たち」というような内容の番組をやっていましたが、
こういったときに大人側までが、「キレる」という表現を使っている。
元々は「堪忍袋の緒が切れる」から来ているのでしょうが、どこら辺で
今の若者たちが、「堪忍」しているのか。

彼らの「キレる」とは、おもちゃの前で、だだをこねている幼稚園児と
レベルが一緒だと言うことを、まず認識させなくては。
「キレる」という言葉が、何となく格好良く聞こえるために、彼らは
好んで使うのであって、ただ格好付けたい為だけにすぎないと思う。

私は、39歳にもなりますが、独り者です。
そんな私がこんな偉そうなことを言うのも何ですが、現在の状況を見ていると
そういった若者たちを育てた責任の80%ぐらいが、親にあると思う。
何かあると、すぐに、教師や社会を持ち出して親の敵でもあるみたいに
非難ごうごう。
決して教師や社会に悪いところは無いとは言いませんが、いきなりそこに問題を
押しつけていくのは、責任転嫁以外の何者でもない。

いざとなったら子供を殺してでも躾るというような覚悟があれば、(大げさではなく)
絶対にああいった子供には育ちません。
グレていても、物の道理だけは、心得た人間に必ずなります。
それを何かと、教育(学力)やら世間体やらを気にして親が「格好付けて」子育て
しているのだから、子供も「格好付ける」様になるに決まっている。

少子化により、どうしても子供に甘くなっていると言いますが、それは単なる
いいわけです。
親が子供と同じレベルでいいわけしてどうするのか。

少し話は、ずれますが、そういった意味で「父権」をもう少し見直すときに来ている
と思う。
わたしも子供の頃は、父親が怖くて仕方なかった。
ただ、周りが怖いだけでは子供の精神がおかしくなってしまうので、逃げ込める
場所として、母親の存在があった。
普段は、口やかましく子供を怒っていても、たまに父親が本気で怒鳴り付けると
無条件で、母親は子供をかばう。
大人たちだって、何かいやなことがあたりすると酒に逃げたり、ひどいのになると
家族に当たったりする。
大人に必要な逃げ場所は、子供にだって当然必要になる。

しかし今の子供たちに、怖い物というのはあるのだろうか。
ほとんどのことを結局は許してしまう、甘い両親がいるだけで、逃げ込む場所が
必要ないぐらい、今の子供たちは、悪い意味で自由になりすぎている。

親に覚悟がないからですよ。
自信と言い換えてもいい。
子供が悪いことをした時に、相手側に土下座してでも(もちろん子供の前で)謝る
ぐらいの覚悟もなく、下手をすれば、相手側を、器量が狭いとでも言いたげに
非難する馬鹿親までいる。

こういったことを言うと、経験したこともないくせに「軍国主義」に犯されているだとか、
古く悪しき慣習だ、というようなひとがいる。
何を基準に言っているのか知りませんが、多分アメリカを主体とした、欧米式
生活様式を基準に言っているのでしょう。
じゃあ、そのアメリカは、今どういった状態になっているのか。
それ以外の欧米はどうなのか。
イギリスなんぞ、未だに体罰は当たり前になっています。
「子供は、高貴な野蛮人」だと言った人がいますが、欧米社会での躾は、それを
基準にしたとしか思えないぐらい、徹底しています。
詳しく知りもしないで、表面上自分たちに都合が良いところだけ取り出して、見習
おうとする。
自分の考え、信念に、自信がないからでしょう。

今、飯島さんの所にも多数のメールが来ていると思いますが、もしかすると、
子育ての悩みに対する愚痴ばっかりになってはいませんか。
現在の景気状況の中で、不幸にもリストラなどで職を失った人たちは、食うために
愚痴など言っている暇がない。

(逆に愚痴を言っている人は、結局リストラされたのは自分の責任だと言うことが
 分かっていない、子供と一緒だと言うことですか。
 本当に必要な人間なら、決して会社もリストラしたりはしない。)

それだけ必死だと言うことですが、子育てにも必死になっていたら、他人に愚痴など
言っている暇はありませんよ。
たまには、さっき言った逃げ場所を得るために愚痴も出るでしょうが、ほとんどが
愚痴ばかりという人が、多いような気がします。

これからも、少年たちによる犯罪は増えていくでしょう。
被害者側はもちろん、加害者側の家族にとっても、非常に悲しいことばかりです。
ただ、今の子供たちの心がすさんでいるとか、病んでいるとかではなく、本当に
荒み、病んでいるのは、周りの大人だということに、いい加減、皆が認識しないと
解決策など永遠に出てこないでしょう。

おそらくこの悲しみなど癒えるわけはないでしょうが、気を強くお持ちになって
頑張っていってください。


追記

先日、川の中州で酒盛りをしていた若者が、増水のために取り残され救助されましたが、
感謝するどころか、いわゆる「逆ギレ」していました。
ニュースを見て、本当に腹を立てた人が多かったと思います。
いい加減にしないと、大人も「キレる」よと、教えてやらないといけないのかもしれません。