友樹君のご家族がこれほどまでに悲しんでおられるのは、加害者が「少年」だったからでしょう
か。別の言い方をすれば、少年に刑罰を与えれば友樹君のご家族の心は満たされるのでしょう
か。

確かに、少年法という壁にぶつかったことがHP作成などのきっかけになったと思います。で
も、加害者が少年じゃなくても、きっとご家族は同じ悲しい気持ちになったはずです。犯罪者の
圧倒的多数は成人です。そして少年犯罪の被害者だけが救われないわけではないと思います。

とすると、被害者の保護のためには、刑罰適用年齢の引き下げ(少年法の廃止も含む)だけでは
不十分なのではないでしょうか。その点については「被害者学」という学問があります。興味の
ある方は参考になさってはどうでしょう。

話は前後しますが、少年法の改正・廃止に全面的に反対はしませんが、「厳罰化」に関して、少
年に成人と同じ責任を負わせるならば、その範囲内で少年に成人と同じ権利を与えなければなり
ません。親・教師の「暴力」を「しつけ」・「体罰」という形で容認しがちな現状も考慮すべき
です。大人同士では、「体罰」と称して暴力をふるうことはおそらく許されないでしょう(「暴
行罪」「傷害罪」などで処罰される可能性が高いです)。少年法改正の議論が、大人の勝手な都
合ではないことを祈ります。

最後に、このHPの目的は「犯罪被害者の心情を広く社会一般に訴えること」なのか、それとも
「立法者に具体的法改正を求め、それに関して何らかの提言をすること」なのか(あるいは両方
か)をもう少し明確にする必要があるのではないでしょうか。それによって社会的な影響力が
違ってくると思います。せっかくこのようなHPを作られたのですから、声を上げることが出来
ない数多くの犯罪被害者(そして加害者も)を取り込んだらどうでしょう。これもネットだから
出来ることです。