突然にメールを差し上げることをお許し下さい.
7月20日の朝日新聞の記事で貴女のホームページを知り,早速拝見させていただきまし
た.私も2児の父親として胸のつぶされる思いで読ませて頂きました.胸中察してあまりあ
るものがあります.
さて,昨今の少年による凶悪犯罪多発を反映した少年法改正の論議に際しては,感情的
な論議を廃して犯罪を犯した少年の将来と人権を損ねないように慎重に論議しなければな
らないというのがマスコミの共通した論調のようですが,友樹君のケースでも加害者少年
が1〜2年の少年院教育で更生するとはとても信じられません.もちろん犯罪を犯した少年
の中には少年院を出た後,更生して真面目な社会人になる者がいることも否定はしません
が,今回の加害少年がそのような人間でないことは警察も少年審判の裁判官も十分に承知
の上での決定でしょう.それを見抜けないようではプロとして失格でしょう.それでも刑
事裁判を受けさせないのは日本の社会が少年に甘く,厳しくすることへの社会の反発を恐
れているからでしょう.少年法だけでなく,最近の事例では泥酔したトラックの運転手が
事故で幼女2人を殺しても業務上過失致死で5年の求刑のところを懲役4年の判決がでたり
で,犯罪者の人権や将来は考慮されるのに無惨に殺された被害者のことは誰も真剣に考え
ていないのではないかと疑ってしまいます.このケースも泥酔して高速道路で大型トラッ
クを運転することがなぜ未必の殺人にならないのか理解できません.運送会社が賠償金を
払うことと父親を待っている子供がいることが減刑の理由だそうですけれど,これでは子
供を失った親は浮かばれません.また,死刑と無期懲役の差についても理解できません.
山口で母娘を殺した少年は死刑を免れて無期懲役の判決が出ましたが,無期懲役ならば10
〜15年で社会に出られます.恐らく心の中ではやったと思っているでしょう.せめて死刑
と無期懲役のギリギリの境で無期になった受刑者は外国と同様に終身刑にしてほしいと思
います.不謹慎ですが今の日本の法体系では死刑になる前に確実に3人は殺すことができま
す.1人目は少年時代,2人目は成人になってからで,3人目は刑務所出所後です.一時的な
改悛の情を示せばそれでも死刑を免れるのが現状ではないでしょうか.少年院や刑務所を
出た人間が再び重大な犯罪を犯しても関係者は絶対に責任を問われません.
近代法治国家が誕生した理由の一つは,殺された人の遺族が殺人者を殺し,その遺族が
また殺した者やその家族を殺すといったアフリカ等で行われている憎しみによる殺人の連
鎖を防ぐことだと思いますが,その前提は社会が犯罪者を正しく裁くことです.何が正し
いかは難しい問題ですが今の日本の状況では被害遺族が殺人者を国に代わって殺す事態が
起こっても不思議ではないくらいの不公平が生じていると思います.私自身,そういう立
場になってもし家族がいなければ確実にそういう行為に及ぶでしょう.殺人者を殺しても
死者は浮かばれないと言いますが,何人の人がそういう目にあったときに冷静でいられる
でしょうか.
いろいろと書きましたが,今の日本は犯罪者の人権や更生が重視されて,被害者の被害
感情や人権がおろそかにされています.犯罪者の人権の前に被害者にはもっと情報を提供
すべきです.これからも社会の反発を恐れずに活躍されることをお祈りいたします.地道
な一歩一歩がきっと社会を変えていくと信じています.