少年法改正反対派のHPを見てきました。
想像していたとおり、熱烈反対意見を書き込んでいるのは、専ら世間を知らない学生で
したね。
個人的には、反対意見がある事自体は思想の自由ですから別段構いません。しかし、改
正反対派の意見で、「それは卑怯だろう」と思うのが、意識してかどうかはわかりません
が、”日本人はセンチメンタルな意見に対してめっぽう弱く、それに対する反論や、反論
する人を無意識の内に嫌う”という性質を最大限利用しているふしがある所でしょうか。
例えば、反対派は二言目には”子供の人権”、”子供の権利”と言います。おそらく、
国連の”子供の権利条約”を誤解しているものと思われますが、本来の国連の言う子供の
権利条約と言うのは、
”後進国の少年が、食うや食わずの生活を送ったり、少年兵として徴用されたり、幼少期
から単なる労働力として親にコキ使われるなど、自身の将来に対しての最低限の選択権す
ら与えられない(知らされない)、選択権がある事すら知る事ができないような子供達に
対して、少なくとも自身の将来は自分自身で選択できるような権利と環境を整えてあげよ
う”
という主旨であって、その主旨からすれば日本は世界で最もその主旨から遠い国の一つと
言えるでしょう。
単純に考えれば、子供には未来があるという理由だけで、なにをやっても良い訳があり
ません。ましてやアカの他人の身体財産にに危害を加えるなどという事は許されるはずが
ありません。もちろん、家族など面識がある人間でも駄目ですが、”他人”と言うのは”
自分以外の全ての人間である”という事を幼いうちからキチンと叩き込んでおく必要があ
るでしょう。
また、人権派の方は厳罰化しても”死刑覚悟で犯罪を犯す人間が出たら意味が無いでは
ないか”と反対しますが、それは思い上がりもいい所です。人権派の方は自分達のやり方
で少年達の問題行動を早急に100%なくせるとでも言うのでしょうか。
逆の言い方をすれば、厳罰化すれば、”少なくとも最後の一線を越える覚悟の無い人間
が犯罪を犯す機会を最小化できるし、死刑覚悟で犯罪を犯した人間は死刑になる覚悟でや
っている訳だから仮に死刑になってもそれは単に自業自得”な訳で、法律で運用される民
主主義の国としてはごく当然では?と思います。
最後に、これは法改正賛成反対両派とも誤解している方が多いと思いますが、社会的に
言えば、子供は天使ではありません、”気高い野蛮人”なのです。
なぜなら、社会生活を営む上での常識・知識を学ぶ課程であり、自身の力で社会生活を
営んでいる訳ではないのですから。言うまでも無く、自身の力で様々な義務と責任を負い
ながら社会生活を送っている大人に比べれば、権利が制限されるのは当然の事です。それ
は、正当な理由のある、単なる区別であって、理由なき区別、つまり差別とは違います。
不幸にも最近のこの話題の討論番組では、暴徒と化している者をつまらないセンチメン
タリズムでゆるしてしまう似非穏健派、つまり人権派が優勢で、法改正/厳罰派はあたか
も冷酷な乱暴者であるかのような意見のコントロールがなされています。
しかし、人権派の非論理的で単なる彼らの自己満足でしかない意見を、前記のように誰
にでもわかるように噛み砕いた論理的な意見で論破する事で、まだまだ法改正/厳罰派も
がんばれると思います。