私もいつも少年事件について考えてます。私も思ってることを書きます。
佐世保の事件の加害者の女の子は、Sさんにだけ腹立ててたわけじゃないと思います。むしろ直前までSさんだけを好きだったんだと思います。
加害者の一方的な発言だけを聞いて、Sさんにも悪いところがあったとは言えないのではないでしょうか。Sさんからすると子供同士のケンカの途中で殺されたのです。でも加害者の女の子からするとSさんの態度は死に値するものだったのでしょう。同じケンカの時の捨てゼリフでも、最初から自分のことを理解してくれようともしない人からの「あんたって最低だよ」って言葉と、心のよりどころにしてる人からの「あんたって最低だよ」って言葉とではゼンゼン違いますよね。加害者の女の子は親や担任をはじめとする身近な大人達ともクラス、クラブの子達とも人間的なかかわりを絶っていたんだと思います。人間的なかかわりとは、この世にたった一人の存在として大切にされたり、必要とされたりすることだと私は思います。そのような状況の中で加害者はSさんだけをパイプにして周囲とかろうじて繋がっていたのではないでしょうか。自分がうまくいかないことだらけの時、Sさんの存在だけが救いになってた時期があったと思います。
子供は大人のように逃げ道がありません。大人のようにお酒を呑んで気分転換を図るということもできないし、自分の居場所がないからと会社を辞めたり、意見が合わないからと離婚したり、心機一転やり直す為に引っ越したりできません。子供は親がいやだからと言ってそう簡単に家出するわけにもいかないし、学校に居場所がないからといって転校するわけにもいかないのです。
加害者の女の子は閉塞感に息も絶え絶えになりながら、どんどんSさんにもたれ掛かっていったのではないでしょうか。
Sさんがいくら多少他の子より大人びていたり自分の世界を持っていたりしても、所詮子供なのです。でも加害者の女の子にとって、Sさんは自分の生死を左右するほどの大きな存在になってしまっていたのだと思います。
等身大以上の自分を常に求められ、Sさんは、ついに加害者の女の子を抱え切れなくなったんだと思う。そして突き放してしまったのだと思います。
ふたりとも、しんどかっただろうなと思うと同時に、何をやってたんだ、加害者の親、ふたりの担任!と思います。
Sさんは惨殺された上に、屈託の無い笑顔の写真と並べて「悪口を言ったから」とコメントをされて・・・愛娘の写真を公表し、心情を述べられたお父様の気持ちを考えると言葉を失います。
一方、加害者の親は、これからの人生も新天地で親子肩寄せ、それなりに生きていくつもりなんでしょう。自分達の顔を新聞やテレビに出して反省や謝罪をするつもりは今のところないようなので。
アンソウルでした。