飯島様
はじめまして。岡田美紀といいます。
今日、初めてホームページを拝見させていただきました。
あまりのショックの大きさに、メールを送らせていただきました。
飯島さんの日記・BBS・お子様の事・様々な方のご意見を読み、胸が痛み、悔しく思いました。
法律や報道にもいろいろ考えがありますが、今回、私は加害者について意見を述べさせていただきたいと思います。
飯島さんは加害者の少年を憎んでいるとありました。当然だと思います。
何年か前、私の家族で「弟(私は未婚ですので)が殺されたら美紀はどうする?」という話になり、私は「犯人を殺す」と少しの迷いもなく速答しました。
しかし、今、私はその答えに疑問を感じるようになりました。
少年犯罪などは、加害者の意識が問題だと思います。私は、加害者は人を殺すことは悪いとわかっていても、自分が人を殺していることに気付かないのではないかと思うのです。
それは、良いことではありません。もちろん悪い事だし、加害者に問題があります。
しかし、それは加害者がしっかりとした教育を受けなかったことが原因だと思うからです。
私は最近、とある大学の教授と話をさせていただき、環境が与える影響は大きいと言うことを学びました。
未成年が殺人を犯しても、罪が軽いのは、まだ教育段階だからだと聞きました。
たしかに、人を殺してはいけないというのは、生まれつき知っているものではないと思います。
生活をしていくなか、自分が他人と共に生きて行く中で、自分や人の命の大切さを知っていくのではないでしょうか。
長くなりましたが、私が言いたいのは、加害者を憎むのではなく、もう加害者を出さない為にも、飯島さんのつらい体験を生かしていただきたいということです。
飯島さんの日記などを読ませていただき、とても努力されているのがわかります。
しかし、飯島さんの「加害者を憎んでいる」というのが頭から離れないのです。
加害者を憎むというのは、何よりも飯島さんがつらいと思います。憎むなと言われても憎いと思ってしまうこともわかっています。
失礼ですが、第三者の立場を利用して、言わせていただきました。
とても長々と、また失礼極まりない文章を送らせていただくことをお許しください。
テロも戦争も、この少年犯罪も、なにかが共通していると思います。
世界の人々が誰の命も大切にできる時が来る為にも、今の私にできること、周りの友人への対話をがんばっていきたいと思います。
それでは失礼いたします。
岡田美紀