初めまして、zucchiniと申します。
本来ならば実名で投稿申し上げたいのですが、公的機関に勤めている立場上、ハンドルネームの使用をお赦し下さい。
 このページの存在は、青空さんや龍虎老師を通じて知りました。友樹さんの遭われた惨状に言いようのない怒りを覚え、加害者家族や警察の無責任・不誠実な対応には、怒りを通り越して呆れ返るばかりです。仕事上、頻繁に海外へ行きますが、日本ほど生活に恵まれてる国は珍しいと実感します。しかし一方で、日本ほど子供に対して無責任な国もない、と思うようになりました。

 つい先日も、在日15年のフランス人の友人と通りを歩いていると、道いっぱいに広がってよそ見して歩いてる中学生にぶつかりました。友人が「すみません」と頭を下げると、「オーイ!! オーイ!!」と因縁を付けられました。5人全員が髪を染め、耳にピアスをしていました。
「おまえらがよそ見してたんだろうが! 少年法に守られてるからって、いい気になんじゃねえ、バカ!!」と友人が怒鳴り返すと、蜘蛛の子を散らすように逃げてゆきました。
「オレが好きな日本人は、だんだん少なくなるなあ」と、悲しそうにつぶやく友人に、私は何も言えませんでした。

 私は身長184cm、柔道有段者の友人も190cm以上あります。もし、これがか弱い女性や子供だったら、人通りの少ない夜道だったら、恐ろしいことになってたかもしれません。
 ・・・今、どんな地方都市でも覚醒剤や売春に汚染される中高生が報じられます。こんな国、日本だけです。駐在員さんがおっしゃってることは、決して大げさではないのです。

 実は私、犯罪被害者支援の集会で飯島さんのお姿を何度か拝見したことがあります。どの御遺族のお話を伺っても、「被害者は、実際、亡くなった方々に留まらないんだなあ」と途方もない気持ちになります。そして、御遺族そっちのけで、怒鳴り合う一部の参加者には、本当に失望させられます。
 どういう意見をお持ちでも構いませんが、御遺族を目前にして「加害者の人権」を声高に叫ぶ人権派(人権屋?)も、御遺族の味方になったつもりで「おまえに被害者の気持ちが分かるか!!」と他の意見を封殺するエセ正義漢も、基本的には同じ穴のムジナです。まず、被害者や御遺族がどういう立場におかれて、何を必要としてるのか、謙虚に耳を傾ける態度が前提ではないでしょうか。・・・その点で、イリスさんの御意見は傾聴に値すると確信します。彼や一浪さんのように、深くものを考える十代の存在は、この時代とても救いに感じます。

  何度か被害者支援集会に参加して、感じたのは
1.警察・家裁は捜査の過程で被害者の立場を考慮し、被害の拡大を許さない。
2.刑事手続きや公判においては付帯私訴も含め、被害者の意思可能な限り反映
  させる。
3.殺人と傷害致死のように不当に差のある量刑を是正し、違法行為に見合った刑の
  執行と目に見える贖罪を求めてゆく。
4.被害者や御遺族の現状回復には、行政だけでなくNPO・NGOが積極的に参加
  できる体制を整える。
5.メディアの、興味本位かつ扇情的な報道被害を受けさせない。
 以上五点に集約されます。この掲示板では、どの項目も触れられてきたでしょう。
しかし集会や他の掲示板で現実に議論されるのは3番目、「加害者をどう処罰して、無念を晴らすか」のみという場合が殆どのように思います。
 私が述べるまでもなく、御遺族の無念は一生続くのです。私は死刑制度に賛成の立場ですが、集会や掲示板で「殺せ!」と一喝して、御遺族が抱える諸問題が解決されるとも思えません。この掲示板だけでなく、もっと色々なところで建設的な議論がなされるよう期待します。 
 私は来月から連邦政府の所属になります、これまでのように集会に参加したりガーディアン・エンジェルズで活動したりできなくなります。しかし、理不尽な形で非業の死を遂げられた方々には、これからも思いを馳せてゆきます。簡単に答の出ない問題ですが、人として考えてゆかねばならないことですから。
 ・・・最後になりましたが、京子様の御健勝、そして友樹さんの魂の安らかなることを心よりお祈り申し上げます。

                   zucchini