飯島京子様
 
二月の末と三月の半ば頃、日記の更新がなかったので、
心配していました。外は暖かく花も咲き乱れているのに、
京子様の心を思うと苦しくて、私も加害者少年が憎らしくなります。
私が22歳の頃に、この世に生を受けた友樹君・・・
私がこの頃を振り返ると、本当にまだわずかな年月しか経っていないと
感じるのに・・・私は生きていて、友樹君はこの世にいないなんて、
会った事もない友樹君や、京子様の事を思うと胸が苦しくなります。
友樹君の赤ちゃんの頃の写真、もうすぐ1歳になる瑞生に似ているような気がします。
大事に大事に育ててきたのに、本当にこんな事があっていいのかと、
ほとんど怒りのような気持ちが、私の心に湧きあがります。
どなたか忘れましたが、エッセイストの方が、最近の少年犯罪を知るにつけ、
今の日本には「卑怯」という言葉は、死語になってしまったのか?と
書いていました。その人曰く、以前なら相手が倒れるか、許しを請うたならば、
その時点で手を止めたのに、今は寄ってたかって相手をうちのめし、
命まで奪ってしまうと・・・昔の日本人にとって「卑怯者!」と言われる事ほど、
恥ずかしい事はなかったのに、今の少年犯罪は「卑怯者」と言わずしてなんと言うのか。
と・・・全く同感です。
私は4月18日から、育児休暇を終えて会社に復帰します。
パソコンを開く機会は少なくなりますが、京子様と友樹君、そして友樹君のお姉さんの事を、
八王子の空の下からずっと見守っています。
京子様、お身体を大切になさって下さい。
 
では、また。
 
 
牧野 かおり