志田氏へ
志田氏が、仰るように「HPの目的が少年法改正」という目的だけではないでしょう。
生きてきた証として、飯島友樹君のことを皆に伝えたい。そして、事件の事実を
知りたい。警察などの取調べなどについても、疑問の点を晴らしたい。加害者の方に
少しでも、彼らが行なったことの罪の重さを詩って欲しい。いろいろあると思います。
ただ、貴方が仰るのとは違い、飯島京子さんが法務大臣に提出された上申書を、
しっかりお読みになれば、少年法改正が、このHPの大きな目的のひとつだと分かるでしょう。
また、ご意見の冒頭に、掲載についての注意書きが、書いてあるとは言え、飯島京
子さんには、簡単に撥ね付けることなどできないでしょう。
何故、そのように、考えるかというと、少年法改正について論議してくださいとい
うBBSに、ルールをわきまえない方々が、いろいろと違う内容の書き込みをされて
いても、そういう意見さえ、載せられ、結局、BBSを、閉じられているような状態
なのですから。そして、飯田啓子氏のように、閉じる時期だったのでしょう、などと
自らの、反省の、一言もないまま、生き方についてまで、述べられている方がいるくらいなのですから。
今回、志田氏は、「私たちは、最大限の被害者への連帯と、飯島さんへの礼を尽く
しながら、自らの意見を述べることが許されています。」と言われた。その通りだと
思います。そのようにして、お互い、意見を述べ合えば良いのだと思います。
また、詩心云々の件は、貴方が最初、仰った時は、そう考えては、おりませんでし
た。その後の発言により、飯田啓子氏のように考えておられるのではないかと、思ったまでです。
ご容赦ください。
志田氏は、「少年法改正」は社会制度への運動論です。その時に、その運動に反対
するように提案するには、それなりの正確さ、論理性が必要です。と仰る。私は、そ
のことを申し上げているのです。飯島京子さんのHPの事実、思いへの共感であれ
ば、そこには、厳密なる理由づけなど、必要ないでしょう。もちろん、「少年法改
正」に賛成する立場で、その理由を述べるときは、反対の立場と同じ事が求められる
でしょう。そのことは、理解していただけると思います。
ただ、どの場合も、このHPを立ち上げた飯島京子さんに対する礼と、被害者への
連帯が必要だろうと思います。
大分の家族殺傷事件についての、大分の家裁の判断についての、志田氏のコメントは、理解しました。
「何故か、少年法の云々ではなくて、刑罰の問題ではなく、この少年がどのように
待遇されるかという将来について、不安です。更生をし、立派な社会人となり、2度
と、自らの経験を許さない断固とした信念を貫く人材になって欲しいと思います。」
等々書かれておられます。よく解りました。
ただ、この事件の結果で、私が、述べたかったことは、その後につづく、私のコメ
ントを読んでいただければ、分かると思います。
「体の傷害を受け、子供を奪われた家族が、ほんの数年後、20歳前後になった加害
者の青年が普通に街を歩くのを見かけた時、どのような心の葛藤があるだろう。人生
とは何か。社会とは何か。自分の心の葛藤は、自分の心の至らなさだと思わせられる
のであろうか。自ら痛みを受けた被害者やその家族の方々に、想いを馳せると、今回
の審判を導き出す、少年法や硬直した社会のシステムを、変えることが必要だと思
う。」と私は、述べています。
私が言っている重要な点は、これです。貴方のように、今回の裁判の結果にさえ、
加害者に心を致す方もいるでしょうが、私は、加害者の更正以上に、被害を受けた
方々の心のケア、まだ、傷を受けたままの少女の心のケアなどを考える必要がある
し、裁判の結果、加害少年の刑罰が、軽すぎるのではないかと、述べているのです。
また、被害当事者は、当事者にならないと分からないので、それについて、述べる
ことができない、と言う方もいるが、それが、被害当事者への共感、または、連帯の
気持ちで、気持ちを忖度されて言われる時には、良いことでしょう。が、そうでな
く、その方々に対して、反論する形で、仰る時には、よくよく、考えられた方が良いと思います。
被害者の方に心馳せることは、できるでしょう。自分の最愛の息子が殺されたら、
と。そして、そういう被害者になる可能性は、誰にでもあるのです。なぜなら、被害
を受ける立場は自分で、選び取ったものでは、なのだから。だからこれは、別段、被
害者の方だけの問題だけではないのです。みじかな、自分自身や家族の問題でもあるのです。
ところが、凶悪犯罪の加害者は、それが、少年であったにしろ、自ら、事を起こ
し、他人の命を奪い去る訳です。凶悪犯罪の加害者のことを思いやるのが、悪いこと
だなどとは申しません。もっと、被害者のことを、人を残虐に殺めるという罪の重さ
を、考えたほうが良いのではと申し上げているのです。
しかも、この最愛の息子さんが、あのような形で、命を奪われたお母様のHPに来
て、被害者に謝罪するなど以外の加害者のケアと、厳罰化(私は正常化だと考えてい
ますが)反対と、仰るには、ご自分に善意の気持ちがあれば、良いというようなこと
ではなく、仰る方には、それ相当の、配慮と、理由付けと、文章に表す力量が、必要
だと申し上げているのです。
横浜市 TP