すべてのおしりあいのみなさまへ 20世紀は、人が人を支配する長い人間
社会の歴史の大きな転換点になったように思う。2000年には、人は自分に意見を
述べる相手方が、親・夫・地域のボス・先生・勤め先や取引先の上役や相手方等自分
に対して一定の権力を有している者であっても、自分に対して一定の権力を有してい
る者の言うことだからと言う理由で無条件にその意見に従うということがもはや絶対
的ではなくなってきた。このようなことは、とりわけ自分に対するすべての権力者に
対してこのような態度を示す民衆が少なからず生まれているということは、人が人を
支配するようになってからの数千年の歴史の中で初めてのことではないか。人は長い
歴史の中で、ようやく、自分の自由な選択によって自分の言動を決定していける時代
に入り始めたのではないか。人類の大きな前進である。これからは、人と人がいろい
ろな場面でいろいろ自由なつながりを無数に造っていく事によって、人・自然・社会
・歴史を前進させていくことが出来るであろう。ただひとつ留意すべきことは、人が
真に自由な選択を出来るには、与えられる情報が偏らないようにすべきということ
だ。「IT革命」も、マスメディアによる情報操作を打破できるとのうたい文句とは
異なり、結局AOLなど巨大資本による情報操作がなされる危険が大きくなってい
る。これにも抗して民衆が前進していく道は、人と人が直接出会い接するぬくもりの
ある関係を無数に作ってゆくことしかあるまい。真の小さな人間関係を形成しつつ、
真の人間社会を形成していくのだ。
ぬくもりのある21世紀を築きましょう。あけましておめでとうございま
す。 弁護士 毛 利 正 道
http://www1.ocn.ne.jp/~mourima/