「●匿名投稿について」の中で書かれている内容について
私は、富久さんのように20年来のパソコンユーザーでは有りませんが、PCエンジニアという職業で
その観点と経験から言わせていただきますと・・・

>実名を書いても、住所や電話番号を公開する訳でもないので、私の経験上、
>実害は全く無いと言うことです。

というお考えは「非常に危険」です。HPの管理者が公開するかしないかということは関係ありません。
前回はあまり詳しく書きませんでしたが、どういう風に危険なのか一例を挙げてみますと、
例えばA氏がMailを出すときISPから与えられたメアドをそのまま使うと
確実に何処の誰だか割り出せますし、また無料Mail等を使って出したところで調べれば
同じく特定できます。また、BBS等に投稿する際にProxyやDelgateをいくら使おうが、調べれば
接続元を特定できます。実は警察がハッカー等の追跡調査をする際にもコレと同等の手法で
人物を割り出しています。要するに、これらのことから「実害は全く無い」とは言えないわけです。

ただ、これを一般の人がやると「プライベートの侵害」に当たるので普通はやりませんが、実行する人もいます。
また、そういうことをされていたとしてもほとんどの方は気づかないことが多いのです。(これが実害です)

もう一つ例を挙げると、仮にA氏が携帯電話の番号を第三者に知られたとします。するとその番号から
その電話の持ち主の住所、氏名、自宅TEL番号、銀行etc・・・等を調べることも出来ます。もっと
身近な話で言えばその人が、いつ何処のレンタルビデオ店で何というタイトルのビデオを何時に借りたのか?
をも割り出せる世の中なのです。(これは少し前、とあるニュース番組でも言っていましたね)

要するに、ネット上ではいかなる場合も現在のプロトコルを使っている以上、絶対の「匿名」は無いのです。

上記に書いたことなどは、中高校生でも有る程度は知っていますよ。
したがって、富久さんが本来おっしゃっておられる意味はある種もっともなことであり、理想的なことですが
現実のネット社会(仮想)は、理想とは遠くかけ離れていることが現実なのです。その空間でやり取りするのなら
セキュリティー(自己防衛策)を重視するのは当然のことですよ。私個人の考えですが、ネット上で
何の自己防衛策も取らない、または怠っていたその結果被害に合ったとしてもある意味「自己責任」では
ないかと考えます。つまり、メアド一つでも割り出せるわけですから「実名」と+?が分かると言うことは
どういうことか?お察しは付くと思います。ですから、厳密に言いますと「実名」でしか受け付けない場合でも
そのHPを管理している管理者には、それ相応のセキュリティー対策をしていただく必要性があるということです。

また、こういうことを言うと大変失礼に当たるかも知れませんが、富久さん御自身がおっしゃる

>投稿する際には何度も読み直し、熟慮の上で投稿するように気を付けることになります。責任感が違ってきます。

という内容と、おっしゃっておられる意味合いがかなり食い違っているように思います。

>インターネットの匿名性を隠れ蓑にして、書き殴りの言いたい放題を私は問題視しているのです。

「実名」で有ろうが無かろうが、意見の相違から批判、反論の結果、誹謗中傷する方はいくらでもいますよ。
ですから前回も書きましたが、絶対に「実名」を重視されるのであればネット上で広く一般からの意見や
情報交換を求めることは不可能に近いと思いますので、会員制のHP等をつくりBBSやMailも
暗号化した方がよいでしょう。そうすれば管理者も参加者の方も、ある意味安堵感はあると思いますよ。

ただ私が思うにこういうHPは、世間一般(法律関係者・他を込む)に広く意見を求め本来の目的を
明確化し実現させるために開かれているものと思っておりますので、HPという「不特定多数を対象」とした
媒体を世界に向け発信するのであれば、そのシステム(ネット)の性格上いろんな方の意見があり
色々な解釈も、人それぞれにあるということを言いたかったわけです。
納得できる意見も有れば、腹立たしい意見もあるのは仕方のないことでありそれを踏まえた上で
管理者が「真実」を見極めていくことが大事なのではないでしょうか?
また、何度も何度も傷つけられたとしたらその時は無理をせず、休み休みでも良いじゃないですか(^-^)
分かる人には必ず分かって貰えると思うし、応援もして貰えると思いますよ!私はそう思います。

>実名で投稿している人は新聞でも雑誌でもネットでも沢山おります。

それは誰も規制することは出来ませんし、結果はどうあれそれはその方の自由意志だからです。
言い換えれば、「実名で」投書することの危険性を把握しているかいないかの認識の違いですね。

>その人達がみんな被害を受けていますか。そんな言い訳は詭弁だと思います。

(^^確かに「みんな」ではないですが、被害を受けている人は現実に沢山います。ですから
「WEB110[インターネットの犯罪・被害]追跡調査」(ttp://web110.com/)というHPも存在するのです。
検索すれば他にもたくさんHPはあると思いますよ。また、新聞雑誌等での投稿が「全て実名」である
保証は何もありませんし、そのほとんどが恐らく偽名でしょう。(実名と信じるかどうかは読者の判断ですね)

コレは余談になってしまいますが、よく街角でアンケートと称して色々調査している人がいますね。アンケート内容
はともかく、住所、氏名、年齢等々に本当のことを書く必要は全くありません。(必要性が有れば別ですが)
なぜなら、その個人情報を今後どういう風に使われるか分からないからですし、それらのことから
派生して実際に被害に遭われた方々も沢山おられるからです。
ある日突然見たこともない会社からの案内状・招待状が来たりするのが、ソレに当たります。

>具体的に少年法の何処をどう変えたらよいのかに議論を進めた方がよいのではないでしょうか。
>抽象的な議論をしても、平行線で成果が出ないのでは、と思います。

全く持っておっしゃるとおりですね。

怒れる一般大衆 より