飯島京子様へ
 
『様々な意見も、ほとんど目を通しました。
励ましのメッセージを読むことで、京子さんは励みになっているのだろうか・・。
理論で語る人もいれば、「壊れてる」なんて言葉で表現してる人もいた・・。
挙句の果てに「誰が天使だって?」・・・この書き込みには、ただ絶句した・・・。
「事件を風化させたくない」「忘れてほしくない」という、京子さんの願いは本当に
届いているのだろうか・・・京子さん・・・自分で、自分を傷つけないで・・そう、感じてました。
でも、今は違います。
京子さんのしている事は、決して無意味な事ではないって。
事件を知ることで、改めて「少年法」を考え直したり、何かをしなければといった思いに至った
方達が確実に増えた。私も、何をしたらいいのかまだ分かっていませんが、これからも
ここのHPに目を通し、自分にできることを見つけたら、さっそく参加しようという気持ちに
なりました。』
 
さちです・・・。
聞きたくない名前ですよね・・。
 
貼りつけた文は、私が以前に京子さんに宛てたメールです。
今日は、京子さん宛てに2度目のメールを出そうと思いました。
 
BBSでの私の発言で、京子さんを傷つけてしまったのは事実ですよね・・・。
『無知で無礼』な発言をしてきたのですもの・・。
無知なのは十分自覚してましたが、私は京子さんを傷つけたくて毎日訪問していた
訳じゃないです・・・。
やまぐちやむこさんだって・・・同じだと、私は思っています。
 
ここのHPを知るきっかけは、『不登校』をテーマにしたBBSからでした。
私の子供は「不登校」はしていません・・・寸前まではいきましたが・・。
私が知りたかったのは、彼らの「心の本音」でした。
どこの誰なのかわからない、PCの向こう側の“人間”に語る、彼らの本音を
知りたかったんです。
参加するには勇気が必要でした・・・だって、何気ない一言で『傷つきました!』と
書きこみ、「死にたい」って言葉が出てくるんですもの・・・。
書きこみの一言一言に慎重になりました・・。
思春期の悩みは誰もが経験するものだと、「あたりまえ」に感じてた私には
彼らの心の傷を、なかなか理解することができませんでした・・。
「どうして?」「なぜ、こんなにも、もろいの?」って。
そんな時、ここのHPに辿りついたんです・・。
 
初めて、京子さんに宛てたメールをもう一度読み直してみました・・。
今も私の中の感情は何一つ変化していません。
京子さんを応援したいっていう気持ちも、何かできる事があれば参加したい気持ちも
今でも抱いています。
 
それなのに、どうして私は京子さんを傷つけてしまう事ばかり発言してきたのでしょう・・・。
ここ何日間・・その事をずっと考えていました。
答えは、「私は当事者でない」って事だと思いました。
どんなにショックを受けても、どんなに涙を流しても、その苦しみは京子さんだけしか
わからない事だって・・・。
我が子を亡くす悲しみ・・・。病気・・事故・・・やっぱり悲しみは違うものじゃないかって。
悲しみの深さに違いはないけど、悲しみの傷は違ってくるんじゃないかって・・・。
 
私は本当に間違っていました・・。本当にごめんなさい。
 
悲しんでる人を見ると、助けてあげたくなる・・。
話しを聞いて、「それは、違うよ」って忠告したりする事を「善意」だと
思っていた・・。
「少年法改正」も、私の中では今でもBBSの子供達の「本音」が心に残り
どうしても賛成の立場に立つ事ができないでいる・・・。
そういう意見も、京子さんに伝えなきゃって思っていました・・。
そうする事が、今自分ができる事だって・・勘違いしてました・・。
 
本当に・・申し訳ありませんでした。
 
                                     さち