悲しみは時がたてば癒えるものです。幸いにもそれが人間にそなわった機能です。ご子息の死の衝撃があまりにも大きいので、その死の瞬間に思いを馳せ、悲しみに沈んでいることと思います。京子さんは、その悲しみや加害者に対する憎悪を持ち続けることが息子を愛しつづけることと思ってしまっていませんか。先日、テレビで「人間は悪いことは忘れて、よいことははっきりと覚える脳の機能を持っている」ことを知りました。だから人間は生きていける。
 多分、ゆうきくんは生きているのです。たとえば地球の裏側で、幸せに暮らしているのです。ただ、事情があって日本に帰ってこれないだけなんです。そのゆうきくんが暮らしている社会が、どんな社会だったら彼は幸せになるのでしょうか。そんなこと考える余裕、今はありませんか? ゆうきくんとの楽しい思い出を大切にしてくださいね。